・中学校

クソ。クソみたいな三年間だった。毎日が嫌だった。最低だった。入学して部活見学に行った。好きなことやりたいことがないから迷ってた。お姉ちゃんが卒業したばかりの吹奏楽部。お姉ちゃんの妹として知られているのが嫌で入りたくなかった。バド部の見学に行ったら女の先輩たちに指をさされてこそこそ話されて、入学して二日で泣いて帰った。流石にママに言うしかなくて、びーびー泣いた。近所の2つ上の優しいお姉さんが先生や友達に言ってくれて、こそこそ話した奴らをシメてくれた。心強かった。部活が始まるまでは、ときどき一緒に帰った。だけど、部活が忙しくなって会うこともなくなってしまう。 そして、吹奏楽部に入る。

お姉ちゃんの楽器があるし、でもそれが嫌で本当はやりたかったけど、あまり興味もないサックスやクラをやって、金管をやった時自分は絶対金管向きで、間違いなくトロンボーンをやればよかった。でもお姉ちゃんの真似をしたみたいだしお姉ちゃんの後輩が先輩だし嫌だった。でも、そのあとものすごく後悔する。試験で、一応全部の楽器を吹くことになってた。チューバにわたしの代からひとり選ばなくちゃいけなかった。わたしは馬鹿正直に吹いた。金管向けの口だったからめちゃ音が出た、当たり前だ。のちに、吹ける子は他にもいたけどみんなやりたくないからわざと吹けないフリをしたって言うのを聞いた。信じられないよなって思った。でもそういうもの。

地獄の日々だった。いろいろあった。どの部活よりも一番怖いと有名だった。やりたくないチューバ、好きになれなかった。なにも楽しくなかった。みんなが自分の楽器のシールとか、いろいろ。羨ましかった。嫌だった。全員の前で演奏するときも嫌だった。トロンボーンで、ソロ吹きたかった。メロディーも低音もやりたかった。わたしは目立ちたかった。結局、三年間とっても好きになれることなんてなかった。デブだからあれなんだろって言われたこともあった。やだった。中でも一番怖い先輩がわたしの先輩だった。ほんとに怖かった。いつも泣きそうだった。凄く泣いた。ユーフォの一年生はわたしのことが嫌いそうだったから助けを求められなかった。ユーフォの三年生の先輩と、トロンボーンの先輩が優しくしてくれた。嬉しかった。他のパートの先輩たちも優しかった。チューバの先輩は死ぬほど怖かった。いつも遅刻して来た。シーブリーズのベリーをいつもつけててあの匂いを嗅ぐだけで嫌な記憶が蘇る。大っ嫌いだった。毎日遅れてくるたびに事故にあってれば良いのにって思うくらいやだった。

だけど、わたしが部長になったとき泣いて喜んでくれた。ずっとうまくなって欲しいから厳しくしてた、って言われた。うるせえバーーーーーカって思ったけど、その時は嬉しかった。部長。部長になったこと、一番の出来事だ。

吹奏楽部は真面目な人よりも場を盛り上げられる系の人が部長で、真面目で優しい子が副部長になる。だけど、まさか自分だとは思っていなかった。これは本当に。でも同い年同士で、わたしが部長だよねってこと話してたらしい。先輩たちが引退して二年生がトップになった初日から事件は起こる。わたしが部長になったから、フルートのひとりとクラのこが来なくなった。最初は探しに行ったりした。教室でわたしの悪口を帰宅部の男と女の子、結構な人数に大笑いしながら話してて、目があった。笑ってた。今でも覚えてる。でもママには言わなかった。みんなも気づいてたけど、なにも言ってなかった。 羨ましいだけだよ、って言われたけどそうじゃないって思ってた。この先どうなるんだろ、って思った。 

三年生になった春休みに一番の事件が起こった。わたしと副部長と学指揮で、あるルールを考えて発表した。どんなんだったか忘れたけど部活の方針とか、そういうのだったと思う。 次の日、みんな部活に来なくなった。誰も。いつもそういうのに関わらない、優しいような、言ってしまえばずるいような、そういう立ち位置のこさえも来なかった。毎日登下校を一緒にしてたパーカスのこはまさにそれで、ずるいというよりわたしのお姉ちゃんに似てて、そういうのに関心がなくて人のこと悪くもあんまり言わないこ。帰り、ママたちが当番で車でむかえにきてくれてた。その日、その子のママが当番で、わたししかいない。うちの子、家に帰って来たんだけど、、って不思議そうだった。なんて言い訳したのかは知らないけど、でもわたしのこととか悪く言ってるわけではないんだなって思った。

その数日後呼び出しをくらった 突然部活に来たと思ったら黒板に準備室に四時半、待ってる ってデカデカと書いてあった。怖かった。3人で、恐る恐る入った。地獄だった。ひたすら悪口を直接言われた。自分の全てを悪く言われた。なんでヘラヘラしてんの。むかつく。ついていこうだなんて思ったことない。いろいろ言われた。3人とも言われた。滅多に涙を見せない副部長の子も泣いてた。

わたしたち3人は、なにも言わなかった。我慢した。言わせとけっていう風に考えた。自分たちが大人になれば済むことだ、ってここで初めて思った。この経験が今のわたしをつくった。生きにくく、気にしいな性格にさせた。

でも、それでよかった。と思う。

中学で、自分が調子に乗ってたのにも気づけたし、矛盾してるかもしれないけど、わたしがやるべきリーダーの役割ってこうじゃないんだなって思った。わたしは一番上のトップに立つべき人じゃない。そういえば面白い人が部長なんだもん。どこか部長という言葉に囚われて、指示したりするのが部長みたいに思ってた。そうじゃない。わたしのやるべきことは空気をつくること 穏やかに、楽しい空気を作って、揉めそうな時は中立に立ってうまくいくように流すこと。 自分の意見はあまり主張しない。押し込めた。それが、、わたし。

よかったのだ、全部。わたしはこうして生きていく人なんだ。そう思った。